着付け技能検定1級の実技試験には、準備品がこと細かく指定されています。
この記事では、試験に必要な準備品の中でも【着物・帯・長襦袢】について徹底解説!
私も試験前には、試験問題を繰り返し読んで、不備がないかを確認しました。
実体験を踏まえて、試験におすすめの着物・帯・長襦袢の選び方もご紹介していますよ♪
Contents
着物
中振袖(袷)あわせ
中振袖とは、袖の長さが100㎝前後の着物です。
1級着付け技能士の実技試験では、【袖丈は、モデルの身長に合わせたもの(目安95㎝~115㎝位)】と指示があります。
目安としては、モデルのふくらはぎの辺りまで袖丈があればよいですね。
袷(あわせ)とは、着物に裏地つけた仕立て方を指します。
絵羽模様であること
絵羽模様とは、着物の柄付けの一つです。
全ての裾の縫い目【上前の衽(おくみ)・前身ごろ・両脇・背・下前身ごろ・下前衽(おくみ)】の柄がつながっているものを指します。
絵羽模様ではない柄付け、無地や、小紋柄、織りは失格となり、試験を受けることすらできません…。
必ず確認しておきましょう!
実技試験用の着物を選ぶポイント
モデルのサイズに合わせる
着物は多少のサイズ違いは、着付けの技量で着せ付けることはできます。
しかし、実技試験においては、できるだけモデルのサイズにぴったりの振袖を用意する方がよいでしょう。
理由
- 背縫いが中央にくるため、見栄えがきれい
- 腰ひもを締めるときに、身幅の余り部分が少ないため処理が楽
- 上前やおはしょりの長さ調節に時間を取られない
帯
袋帯
袋帯(六通または全通)を用意します。
袋帯とは、袋状に織られ、手先とたれ先を織り込んで始末されている帯のことです。また表と裏を別々に織り合わせたものもあります。
長さは420㎝前後で、主にフォーマルな場で用いられることが多いですが、素材や柄によってカジュアルにも着用できますよ。
- 全通…たれ先から手先まですべてに柄がついているもの
- 六通…全体の6割のみ柄がついているもの
実技試験用の帯を選ぶポイント
おすすめは古典柄
1級着付け技能士の実技試験は、ほぼ「ふくら雀」の着付けです。
皇室の方々も振袖をお召しになるときは、ふくら雀を結ばれています。そんな格式高い帯結びには、古典柄の帯がぴったり♪
とはいえ、帯の柄は審査の基準ではありません。着物との調和も図りつつ、少しでも仕上がりが素敵になるコーディネイトを目指すとよいでしょう。
短すぎない・長すぎない
短すぎる帯は、羽が小さくなったり、たれ部分が規定よりも短くなったりします。
長すぎる帯は、扱いづらいうえ、不要な部分の始末に時間を取られる恐れがあります。
袋帯は古いものは420㎝前後の長さが多く、一方で最近のものは450~470㎝前後になるものも。
しかしながら、モデルの方の体形によって適した長さは変わるため、何センチがよいと言い切ることはできません。
できれば、補正を含め、本番同様にモデルに着物を着た状態で、帯の長さを確認しておきましょう。
硬すぎない・柔らかすぎない
織りや模様が豪華すぎて硬い帯は、ふくら雀の羽部分や箱ひだを作る時に反発が大きい可能性があります。
ふくら雀の仕様として、「羽は背に添わせること」と明記されているので、羽や箱ひだが背中から浮かないように注意が必要です。
反対に、柔らかすぎる帯も扱いづらい面があります。
柔らかすぎると羽や箱ひだに張りがでず、ふくら雀独特の高貴な雰囲気が台無しになってしまいます。
長襦袢
ツーピースは失格
上下が分かれたタイプの長襦袢は、失格となってしまいます。
素材・色・柄
長襦袢の素材は自由です。また色、柄などの指定もありません。
衣紋抜き・紐とおし・紐付きは不可
衣紋抜き・紐とおしがついているもの、紐付きの長襦袢は使用できません。
半衿は白の塩瀬のみ
半衿は、白色無地の塩瀬のみ可です。
刺しゅう入り、色のついた半衿は失格になってしまいます。
塩瀬って?
経糸を密にし、太い緯糸を用いて横畝があらわれた厚地の羽二重生地。
実技試験用の長襦袢を選ぶポイント
着物の袖丈と合うもの
着物の袖丈と長襦袢の袖丈がぴったりあっているものを選びましょう。
審査の際には、モデルが会場を歩きますので、短いと着物の袖から長襦袢の袖が出てしまいます。
逆に長い場合は、着物の袖下部分に長襦袢の袖がたまってしまい、不自然なふくらみができてしまいます。
長襦袢の袖・裾が合わない場合は縫ってもよい
長襦袢の袖や裾をモデルの身長に合わせて、事前に縫うことは認められています。
その際も、できるだけ目立たない位置で縫い上げておくことをおすすめします。
※本記事は、個人的な主観であり、結果を保証するものではありません。
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