1級着付け技能検定試験の持参品は、とても細かく指定されています。
事前に配布される、実技試験問題を繰り返し読んでも、【何か不備があるのでは…】と不安がぬぐえないあなた!
そんなあなたのために、私が実際に1級着付け技能検定試験で、審査に通った体験をもとに詳しく解説します。
持参品に不備があれば、試験を受けることができない可能性もあるので、しっかり予習しておきましょう!
今回は、【小物編】です。ちょっとしたコツや気づいた点も、隠すことなくお伝えします♪
Contents
伊達衿または比翼衿
無地・地紋入りは可
伊達衿は、色の指定はありませんが、無地であることとされています。しかし、地紋入りの無地は認められています。

2色使い(金糸入りなども)・スパンコール・刺繍など装飾があるものは不可
2色使いの伊達衿は使用不可です。
また、最近人気のあるスパンコールやレースがついているもの、刺繍など装飾が施してあるものは使用できません。

伊達衿止めは不可

伊達衿止めで、伊達衿を固定することは禁止です。
伊達衿は、着物に直接縫い付けておきます。長襦袢ではなく、着物側です。
その時、縫い付ける範囲は、衿肩あきの部分だけに留めましょう。
必要以上に長い範囲を縫い付けてしまうと、衿合わせの時に伊達衿の幅を微調整しづらくなってしまいます。
ばち衿タイプが時間短縮に
伊達衿も、着物と同様に【広衿タイプ】と【ばち衿タイプ】があります。
それぞれのよさがあり、通常でしたら使いやすい方で問題ないのですが、着付け技能検定では【ばち衿タイプ】がおすすめ。
理由は、伊達衿の幅の調整が簡単に決まるので、時間短縮につながるからです。
帯揚げ
素材は自由
絞り、綸子など帯揚げの素材は自由です。
しかし、仕上がりの形は「いりく」と決まっているので、ボリュームの出やすい絞り素材の方が適していると思います。
また、帯揚げを帯枕にかけて、ゴムで固定することは禁止されていますので、注意しましょう。
帯締め
飾り付きは不可
帯締めは、飾りがついたものは不可です。丸組、平組、丸ぐけのいずれかを用意しましょう。
カジュアルなものよりは、金糸などが入ったフォーマルに使えるものが良いですね。

衿芯
衿芯の素材は自由。あらかじめ、長襦袢に入れてきてもOKです。
肌着
肌襦袢・裾除けを準備しましょう。ワンピースタイプは不可ですので気をつけてください。
帯枕
窓枠つきは不可
窓枠つきの帯枕は使用できません。窓枠つきの帯枕とは、次のようなものです。

ガーゼ付きはOK
枕をガーゼにあらかじめくるんでくることは可能です。しかし、ゴムで止めることは禁止されています。

帯枕は、背中側に厚紙など貼っていないものが良いですよ♪
柔軟性がある方が、羽をしっかり背中に沿わせてくれます。
帯板(2枚以内)
前板・後ろ板の2枚
帯板は2枚まで持ち込むことができます。前用(前板)と、後ろ用(後ろ板)の2枚を準備しましょう。

ベルト付きは不可
ベルト付きの帯板は使用不可です。ベルト付きの帯板は、ベルトを使用せずに着付けるとしても使用できません。

足袋
白無地・コハゼ付き
足袋は白無地で、コハゼが付いているものに限ります。刺繍や柄ありは不可です。
足袋は、「モデルの着替え」の時間内に着用させます。
足袋はモデルが自分ではく?
着付け技能検定の実技試験では、足袋のハコゼを留める動作も受験者である私が行いました。
採点基準は公表されていないので、モデル自身に履かせることが、減点対象となるかはわかりません。
しかし、不安材料を残さないために私は、モデルには立っていてもらうだけにしました。
まとめ

- 着付け技能検定実技試験の伊達衿は無地・地紋入りは可
- 伊達衿は、2色使い・装飾は不可
- 伊達衿は、ばち衿タイプがおすすめ
- 着付け技能検定実技試験の帯締めは、丸組・平組・丸ぐけ。飾りは不可
- 帯板は、2枚。前板は薄めのものがよい
- 帯枕は、窓枠付きは不可。ガーゼでくるむことは可だが、ゴムでとめることは不可
- 着付け技能検定実技試験の足袋は白無地、ハコゼ付きに限る(刺しゅう入り、柄入り不可)
※本記事は、個人の主観であり、結果をお約束するものではありません