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太ってる人の着物の着付けのコツは4つ!
衣紋をたっぷり抜く
衣紋は通常、こぶし軽く一個分を抜くのが目安ですが、若い方は少し控えめにするのがよいとされています。
しかし、太っている人は首が詰まった印象にならないよう、衣紋をたっぷり抜くことが大切です。
衿合わせはつめすぎない・半衿は多めに出す
衿合わせはゆったりと余裕をもって合わせ、半衿は多めに出すと顔周りがきゅうくつな印象にならず、すっきり仕上がります。
裾は【裾つぼまり】になるように
着物の裾が、足元に向かってほそくなる着付け方を【裾つぼまり】といいます。
太っている人は、裾つぼまりを強調すると着姿にメリハリがうまれ、すっきり仕上げることができます。
裾つぼまりのコツ!
- 下前の衿先を少し上に引き上げる。
このとき、下前の裾線はまっすぐに体に巻き付け、最後に衿先のみを引き上げるようにする。 - 上前も同様に、体に巻き付けるときは裾線はまっすぐに。
最後に衿先のみを引き上げる。
振袖以外は帯は低めに結ぶ
帯は横から見て、前下がりになるように結びます。
特に前帯は下線をしっかり締めて、上線は少し空くように締めると粋で大人の雰囲気にもなりおススメです。
しかし、注意点としては、振袖を着つけるときは帯は脇いっぱいまで高めに締めましょう。帯の高さは若々しさの象徴だからです。
太っている人の着物の着付けは補正も重要
胸が大きい人は抑える
着物の着付け全般に言えることですが、胸が大きい人はガーゼやサラシを巻いて抑えることで美しい胸元に仕上がります。
胸が帯にのっかるような着姿は、やぼったい印象になってしまいます。
そのため、バストアップ効果がある下着などは避けたほうが無難です。
私は、お客様がワイヤー入りのブラジャーなどをお召しになっている時、可能な限り外していただくことをおすすめしています。
また、着物を着る機会が多い方は、和装ブラジャーを準備しておくとよいでしょう。
バスト・ウエスト・腰が一直線になるように
着物が似合う体形とは、ずばり【寸胴体型】です。補正とは、【寸胴体型】を目指して、足りない箇所にタオルや綿花で補うことをさします。
太っている人は、胸・腰回り下腹部が豊かな場合が多いですね。
豊かな部分には補正をせず、凹凸になっている部分を補うことが大切です。
太った人の補正ポイント
- 胸の間(谷間)
- 胸の下
- ヒップの上部分(腰)
バスト・ウエスト・腰回りが横からみて一直線になっているのが、美しく・着崩れにくい体形です。
太っているから補正はいらない?は間違い!
「たっぷりお肉がついてるから、タオルなんていらないわ~。」とおっしゃるお客様もいらっしゃいますが、それは違います。
太っている人にも、補正は必要です。太っている人の補正は、出っ張っているところを抑えて、なだらかな体の線を作ることが目的です。
みぞおちのくぼみは着物や帯にしわができますし、ヒップ上のへこみは帯が下がる原因にもなります。
自分の体形をよく観察して、必要な場所を見極めましょう!
身幅が足りないときは、サラシで生地を足す
少し身幅が足りない時の応急措置をご紹介します♪
下前の衿先部分に、サラシを画像のように縫い付けましょう。
下前が腰ひもにかかりやすくなり、少し身幅が足りない着物は着られるようになりますよ。
着物の着付けに役立つ補正タオルの作り方
着付けに使う補正タオルは、高価なふわふわのタオルなどは避けましょう。
温泉でもらえるような、薄いタオルが扱いやすくて適しています。
薄いタオルを体型に合わせて、一枚ずつ追加していく方法がよいでしょう。
胸部分の補正タオルの折り方
鎖骨の下部分のボリュームが足りないと感じたら、タオルの下へ綿花をいれてもよいでしょう。
ヒップ上部分(腰)の補正タオルの折り方
横長に二つ折りにした後、左右を中央で折り返します。
折り返した部分をヒップ上部(腰)にあてて、腰ひもや長いガーゼで体に固定します。
1枚で足りない場合は、少しずらしながら枚数を追加していきます。
この時大切なのは、補正タオルと体に段差が生じないようになだらかに仕上げることです。
ウエスト周りの補正タオルの折り方
ウエスト周りの補正タオルの折り方は、まず2本のタオルをそれぞれ横長に折ります。
そして、2本のタオルを画像のようにつなぎ、片側からくるくると丸めていきましょう。
強めに巻くと、腰に巻き付けるときに扱いやすくなります。
私は、いつもこのウエストの補正タオルでヒップ上の補正タオルを固定していますよ。
みぞおち補正タオルの折り方
みぞおち部分の補正タオルは、おしぼりタオルや布巾、ハンドタオルを使うことをおすすめします。
また、ガーゼでくぼみを補うこともよいでしょう。
太っている人に着物のおすすめ柄・素材を紹介
太っている人におすすめの着物の柄は、濃い色で曲線を用いた柄がほっそりみえます。
また、素材は体にしっとりと添い、まといつく正絹がおすすめです。
太っている人の着物サイズの目安はこちら
最近は、アンティークや中古の着物をフリマサイトやオークションで、上手に手に入れる方も多いですね♪
私も、掘り出し物を求めて、定期的にチェックしています!
自分であつらえる着物でない限り、心配になるのはサイズ選びですね。
実は、太っている人が美しく着物を着るには、自分のサイズに合った着物を選ぶことが一番の近道になるのです。
ぴったりサイズの目安を次にまとめました!表と照らし合わせながら、着物探しを楽しんでくださいね♪
計測箇所 | ぴったりサイズの目安 |
---|---|
身丈 | 身長+5㎝程度 |
裄 | 腕を水平に上げた状態でうなじの真ん中から、手首までの長さ |
身幅 | 腰の一番太い場所=15㎝+前幅+(後ろ幅×2) |
袖丈 | 身長×0.7程度 |
まとめ
- 太っている人の着付けのコツは4つ(衣紋・衿合わせ、裾つぼまり、帯の位置)
- 太っている人も適正な補正は必要
- 補正タオルの折り方は、場所によってさまざま
- 太っている人におすすめの柄は濃い色で曲線模様
- 太っている人の美しい着付けに、着物のサイズ選びは重要